RIYO BOOKS

RIYO BOOKS

主に本の感想文を書きます。海外文学が多めです。

『スターメイカー』オラフ・ステープルドン 感想

こんにちは。RIYOです。今回の作品はこちらです。 肉体を離脱した主人公は、時間と空間を超え、宇宙の彼方へと探索の旅に出る。訪れた世界で出会った独自の進化を遂げた奇妙な人類と諸文明の興亡、宇宙の生命と生成と流転を、壮大なスケールと驚くべきイマジ…

『カラマーゾフの兄弟』フョードル・ドストエフスキー 感想

こんにちは。RIYOです。今回の作品はこちらです。 父親フョードル・カラマーゾフは、圧倒的に粗野で精力的、好色きわまりない男だ。ミーチャ、イワン、アリョーシャの3人兄弟が家に戻り、その父親とともに妖艶な美人をめぐって繰り広げる葛藤。アリョーシャ…

『死に至る病』セーレン・オービュ・キェルケゴール 感想

こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 「死に至る病」とは絶望のことである。憂愁孤独の哲学者キェルケゴールは、絶望におちいった人間の心理を奥ふかいひだにまで分けいって考察する。読者はここに人間精神の柔軟な探索者、無類の人間通の手を感…

『お月さまへようこそ』ジョン・パトリック・シャンリィ 感想

こんにちは。RIYOです。今回の作品はこちらです。 映画『月の輝く夜に』でアカデミー脚本賞を受賞したジョン・パトリック・シャンリィ、初の戯曲集。ニューヨークを舞台にして、人間同士の心のかよいあいを中心にくりひろげられる現代のメルヘン。 南北戦争…

『夢みる宝石』シオドア・スタージョン 感想

こんにちは。RIYOです。今回の作品はこちらです。 家出少年のホーティがもぐりこんだのは、普通でない人間たちが集うカーニヴァル。団長のモネートルには奇妙な趣味があった。宇宙から来た不思議な水晶の蒐集と研究だ。水晶たちが夢をみるとき、人や動物や植…

『氷山へ』ジャン=マリ・ギュスターヴ・ル・クレジオ 感想

こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 2008年にノーベル文学賞を受賞したル・クレジオの思考と実践に大きな影響を与えた孤高の詩人アンリ・ミショー。彼の至高の詩篇「氷山」「イニジ」について、ル・クレジオが包括的かつ詩的に綴った珠玉の批評…

記事索引

感想記事を国別でまとめました。作品がどの国で発表されたか、どの国で認められたか、などを参考にしているため、作家の出身国とは違う国にまとめられていることもあります。大きな違和感がある場合、ご指摘いただけますと幸いです。 フランス文学 アメリカ…

『壊れた風景』別役実 感想

こんにちは。RIYOです。今回の作品はこちらです。 食べ物からパラソルに蓄音機まで用意された素敵なピクニックの場に通りがかった他人同士。不在の主に遠慮していたはずが、ついひとつまみから大宴会へ。無責任な集団心理を衝いて笑いを誘う快作。 1930年の…

『雪のひとひら』ポール・ギャリコ 感想

こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 雪のひとひらは、ある冬の日に生まれ、はるばるとこの世界に舞いおりてきました。それから丘を下り、川を流れ、風のまにまにあちこちと旅を続けて、ある日……愛する相手に出会いました。ひとりが二人に、二人…

『マクベス』ウィリアム・シェイクスピア 感想

こんにちは。RIYOです。今回の作品はこちらです。 かねてから、心の底では王位を望んでいたスコットランドの武将マクベスは、荒野で出会った三人の魔女の奇怪な予言と激しく意志的な夫人の教唆により野心を実行に移していく。王ダンカンを自分の城で暗殺し王…

『脂肪の塊』ギ・ド・モーパッサン 感想

こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 プロシア軍を避けてルーアンの町を出た馬車に、“脂肪の塊”と渾名(あだな)される可憐な娼婦がいた。空腹な金持たちは彼女の弁当を分けてもらうが、敵の士官が彼女に目をつけて一行の出発を阻むと、彼女を犠…

『北回帰線』ヘンリ・ミラー 感想

こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 〝ぼくは諸君のために歌おうとしている。すこしは調子がはずれるかもしれないが、とにかく歌うつもりだ。諸君が泣きごとを言っているひまに、ぼくは歌う。諸君のきたならしい死骸の上で踊ってやる〟その激越…

『秘密の花園』フランシス・ホジソン・バーネット 感想

こんにちは。RIYOです。今回の作品はこちらです。 両親を亡くし、ヨークシャーの伯父にひきとられた少女メアリー。やせっぽちで顔色の悪かった彼女が温かい人々、輝く太陽、澄んだ空気に触れるうち、バラ色の頬をした快活な少女に生まれ変わっていきます。荒…

『ベートーヴェンの生涯』ロマン・ロラン 感想

こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 少年時代からベートーヴェンの音楽を生活の友とし、その生き方を自らの生の戦いの中で支えとしてきたロマン・ロラン(1866-1944)によるベートーヴェン賛歌。二十世紀の初頭にあって、来るべき大戦の予感の…

「名刺がわりの小説10選」

Twitterで掲げている「名刺がわりの小説10選」の感想記事をまとめたページです。気になる作品を選んで読んでみてください。 巨匠とマルガリータ riyoriyo.hatenablog.com 青い脂 riyoriyo.hatenablog.com 百年の孤独 riyoriyo.hatenablog.com 白痴 riyoriy…

『河鍋暁斎』ジョサイア・コンドル 感想

こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 幕末明治期の天才画家河鍋暁斎。その群を抜いた画力に惹かれた弟子の中には、かの鹿鳴館の設計者コンドルがいた。「暁英」の画号を持つ愛弟子が、親しく接した師の姿と、文明開化の中で廃絶した日本画の技法…

『リア王』ウィリアム・シェイクスピア 感想

こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 老王リアは退位にあたり、三人の娘に領土を分配する決意を固め、三人のうちでもっとも孝心のあついものに最大の恩恵を与えることにした。二人の姉は巧みな甘言で父王を喜ばせるが、末娘コーディーリアの真実…

『あのころはフリードリヒがいた』ハンス・ペーター・リヒター 感想

こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 ヒトラー政権下のドイツ。人々はしだいに反ユダヤの嵐にまきこまれてゆくーーその時代に生き、そして命をおとしたひとりのユダヤ人少年フリードリヒの悲劇の日々を、ドイツ人少年の目から克明に描いた話題作…

『クォ ヴァディス』ヘンリク・シェンキェヴィチ 感想

こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 シェンキェヴィチは、古代の異教徒的世界とキリスト教世界との抗争を描き、後者の勝利の必然性を暗示した。しかし作者の究極の目的は、当時独立を奪われ、列強の圧制に苦しんでいたポーランドの同胞に、希望…

『富士』武田泰淳 感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 秘密の重い扉が開かれるとき、一抹の暗い不安と不思議な幅をもった恐怖を私達は覚えるけれども、さて、いま心の秘密の扉が開かれる。《心の秘密》ーーその頑強な扉を敢えて開くことは底知れぬ恐怖にほかな…

『ダイヤモンド広場』マルセー・ルドゥレダ 感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 三十以上の言語に翻訳されている、世界的名作。現代カタルーニャ文学の至宝と言われる。スペイン内戦の混乱に翻弄されるひとりの女性の愛のゆくえを、散文詩のような美しい文体で綴る。「『ダイヤモンド広…

『オセロー』ウィリアム・シェイクスピア 感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 ムーア人の勇敢な将軍オセローは、サイプラス島の行政を任され、同島に赴く。副官に任命されなかったことを不満とする旗手イアーゴーは、策謀を巡らせて副官を失脚させた上、オセローの妻デズデモーナの不…

『蠅の王』ウィリアム・ゴールディング 感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 疎開する少年たちを乗せた飛行機が、南太平洋の無人島に不時着した。生き残った少年たちは、リーダーを選び、助けを待つことに決める。大人のいない島での暮らしは、当初はきままで楽しく感じられた。しか…

『C神父』(蠱惑の夜)ジョルジュ・バタイユ 感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 つねに鋭い人間探求をめざしつつエロスと死の深淵にさまよい、特異な文学世界を創りあげた奇才バタイユの全貌をここに集大成。バタイユは燃え上がる。この彗星は、今夜もまた、ヘーゲルとニーチェの傍をよ…

『モモ』ミヒャエル・エンデ 感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語。時間に追われ、人間本来の生き方を忘れてしまっている現代の人々に、風変りな少女モモが時間の真の意味を気づかせます。町…

『アルジャーノンに花束を』ダニエル・キイス 感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 32歳になっても、幼児の知能しかないチャーリイ・ゴードンの人生は、罵詈雑言と嘲笑に満ちていた。昼間はパン屋でこき使われ、夜は精薄者センターで頭の痛くなる勉強の毎日。それでも、人のいいチャーリイ…

『百年の孤独』ガブリエル・ガルシア=マルケス 感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 蜃気楼の村マコンド。その草創、隆盛、衰退、ついには廃墟と化すまでのめくるめく百年を通じて、村の開拓者一族ブエンディア家の、一人からまた一人へと受け継がれる運命にあった底なしの孤独は、絶望と野…

『悲しみよ こんにちは』フランソワーズ・サガン 感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 太陽がきらめく、美しい南仏の海岸を舞台に、青春期特有の残酷さをもつ少女の感傷にみちた好奇心、愛情の独占欲、完璧なものへの反撥などの微妙な心理を描く。発表と同時に全世界でベストセラーとなり、文…

『若き詩人への手紙/若き女性への手紙』ライナー・マリア・リルケ 感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 『若き詩人への手紙』は、一人の青年が直面した生死、孤独、恋愛などの精神的な苦痛に対して、孤独の詩人リルケが深い共感にみちた助言を書き送ったもの。『若き女性への手紙』は、教養に富む若き女性が長…

『オイディプス王』ソポクレス 感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 オイディプスが先王殺害犯人の探索を烈しい呪いの言葉とともに命ずる発端から恐るべき真相発見の破局へとすべてを集中させてゆく緊密な劇的構成。発端の自信に満ちた誇り高い王オイディプスと運命の逆転に…

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