RIYO BOOKS

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主に本の感想文を書きます。海外文学が多めです。

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『ティファニーで朝食を』トルーマン・カポーティ 感想

こんにちは。 RIYOです。今回はこちらの作品です。 名刺の住所は「旅行中」、かわいがっている捨て猫には名前をつけず、ハリウッドやニューヨークが与えるシンデレラの幸運をいともあっさりと拒絶して、ただ自由に野鳥のように飛翔する女ホリー・ゴライトリ…

『モンパルナスとルヴァロワ』ジャン=リュック・ゴダール 感想

こんにちは。 RIYOです。今回は映画作品です。 1954年、映画批評誌「カイエ・デュ・シネマ」に掲載された記事が映画界を変革するほどの大きな影響を与えました。それは、のちに自ら映画を監督することになるフランソワ・トリュフォーの文章で、既存の脚本重…

『毛皮のマリー』寺山修司 感想

こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 著者の下宿の裏通りには街娼がよく出没した。その中の54歳の娼婦が実は男だと知り、作った表題作は都内中のゲイバーのママが総出演し、アンダーグラウンド・カルチャーの仇花となった。〝ワイ雑で、野放図で…

『悪の華』シャルル=ピエール・ボードレール 感想

こんにちは。RIYOです。今回の作品はこちらです。 ボオドレール(1821-67)に至ってフランス詩は国境をこえ、やがて詩人は世界のあらゆる近代詩の源流に位置することとなる。代表作『悪の華』の初版(1857)は猥褻と冒瀆のかどで6篇の詩の削除を命じられ、…

『桜島』梅崎春生 感想

こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 処女作『風宴』の、青春の無為と高貴さの並存する風景。出世作『桜島』の、極限状況下の青春の精緻な心象風景。そして秀作『日の果て』。『桜島』『日の果て』と照応する毎日出版文化賞受賞の『幻化』。無気…

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