RIYO BOOKS

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主に本の感想文を書きます。海外文学が多めです。

2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『日々の泡』ボリス・ヴィアン 感想

こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 愛を語り、友情を交わし、人生の夢を追う、三組の恋人たち──純情無垢のコランと彼の繊細な恋人のクロエ。愛するシックを魅了し狂わせる思想家の殺害をもくろむ情熱の女アリーズ。料理のアーティストのニコラ…

『すばらしい新世界』オルダス・ハクスリー 感想

こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 すべてを破壊した〝九年戦争〟の終結後、暴力を排除し、共生・個性・安定をスローガンとする清潔で文明的な世界が形成された。人間は受精卵の段階から選別され、5つの階級に分けられて徹底的に管理・区別さ…

『風立ちぬ』堀辰雄 感想

こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 風のように去ってゆく時の流れの裡に、人間の実体を捉えた『風立ちぬ」は、生きることよりは死ぬことの意味を問い、同時に死を越えて生きることの意味をも問うている。バッハの遁走曲に思いついたという『美…

『濁った頭』志賀直哉 感想

こんにちは。RIYOです。今回の作品はこちらです。 明治37年の『菜の花と小娘』から大正3年の『児を盗む話』まで、著者の作家的自我確立の営みの跡をたどる短編集第一集。瓢箪が好きでたまらない少年と、それをにがにがしく思う父や師との対立を描く初期短編…

『女ひと』室生犀星 感想

こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 「夏になると女の人の声にひびきがはいり、張りを帯びてうつくしくなる」。声、二の腕、あくび、死顔、そして蛇、齢六十を超えた作家が抱き続ける「女ひと」への尽きぬ思い、美男というにはほど遠い自分が女…

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