RIYO BOOKS

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主に本の感想文を書きます。海外文学が多めです。


読了

カゾット『悪魔の恋』感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 フランス初の幻想小説として名高いジャック・カゾットの『悪魔の恋』です。本書はホルヘ・ルイス・ボルヘス編纂の「バベルの図書館 19」で、序文を添えています。 悪魔が変身した美女ビヨンデッタと、ナポ…

プレム・ラワット『穴のあいた桶』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 8歳のころから「父の教え」を継ぎ、全世界の今を生きる人々へ「心の平和」を説き続けてきた活動家プレム・ラワット初の著作『穴のあいた桶 Pot with the Hole』です。 親愛なる世界中の穴のあいた桶たちへ…

サキ『クローヴィス物語』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 20世紀初頭のイギリス文学界において、英国の教科書にも活用されるほど大変有名な短篇作家です。アメリカのオー・ヘンリーと比較され、優れた作品群は現代でも楽しく読むことができます。 皮肉屋で悪戯好き…

マンデリシュターム『時のざわめき』感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 ソビエトの闇に深く閉じ込められ、不当で非業の死を遂げたオシップ・E・マンデリシュターム。彼の残した、残すことができた僅かな作品の一つである『時のざわめき』です。 『時のざわめき』は、過去につい…

ワイルド『ドリアン・グレイの肖像』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 19世紀末に発表され、幾度も映画化された名作、オスカー・ワイルド(1856-1900)の『ドリアン・グレイの肖像』です。代表作『サロメ』も大変有名です。 舞台はロンドンのサロンと阿片窟。美貌の青年モデル…

U・エーコ & J=C・カリエール『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』感想

こんにちは。RIYOです。 今回は対談本です。 フランスの劇作家・脚本家であるジャン=クロード・カリエールと、イタリアの記号論大学教授でありベストセラー作家であるウンベルト・エーコが、「紙の書物」に関して存分に語り合います。時に熱く、時に物悲し…

ベケット『ゴドーを待ちながら』感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 パリで初演された1953年より数多の議論と論考が行われてきた、アイルランド出身の劇作家サミュエル・ベケットの代表戯曲『ゴドーを待ちながら』です。世界的な「不条理演劇」の代名詞として語られる作品で…

オウジェドニーク『エウロペアナ』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 チェコの現代作家パトリク・オウジェドニークの問題作『エウロペアナ 二〇世紀史概説』です。2015年「第一回日本翻訳大賞」受賞作品です。 二〇世紀ヨーロッパの歴史を、さまざまな数字、スローガン、噂な…

チャペック『ロボット』感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 チェコの作家、ジャーナリストとして活躍したカレル・チャペックの『ロボット(R.U.R)』です。激動の時代、激動の国を生き、幅広い文学作品を世に発表しました。 ロボットという言葉はこの戯曲で生まれて…

ピーター・シェーファー『ブラック・コメディ』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 イギリスの劇作家、ピーター・シェーファーの傑作戯曲『ブラック・コメディ』です。劇団四季でも「ストレートプレイ」で上演され、好評を博しました。 まず舞台は暗闇、しかし、舞台上の人物は何の不自由も…

メリメ『カルメン』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 プロスペル・メリメ『カルメン』です。数ヶ国語を使いこなす、フランスへ初めてロシア文学を紹介した作家です。 南国スペインの情熱を象徴する美貌の女カルメン。純朴で真面目な青年ドン・ホセは、彼女と出…

T・S・エリオット『キャッツ』感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 イギリスの偉大な詩人、トーマス・スターンズ・エリオットの『キャッツ』です。邦題として『ポッサムおじさんの猫とつき合う法』と添えられています。日本では「劇団四季」のミュージカル名が広まっている…

デューナ・バーンズ『夜の森』感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 デューナ・バーンズ『夜の森』です。デカダン派女流作家として小説・戯曲などで活躍した作家です。T・S・エリオットが絶賛し、この作品の「序文」を書いています。 両大戦間のベルリン、ウィーン、パリ、ニ…

ジュネ『花のノートルダム』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 多くの犯罪に手を染めたジャン・ジュネ(1910-1986)の最初の小説『花のノートルダム』です。 「ジュネという爆弾。その本はここにある」(コクトー)。「泥棒」として社会の底辺を彷徨していたジュネは、…

コクトー『恐るべき子供たち』感想

こんにちは。 RIYOです。 今回の作品はこちらです。 フランスの多彩な芸術家ジャン・コクトーの代表小説『恐るべき子供たち』です。詩人であり劇作家であり、美術にも秀でている「芸術のデパート」。本書には彼の数十点もの挿絵が挟まれています。 14歳のポ…

イサク・ディーネセン『バベットの晩餐会』感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 デンマークの作家、カレン・ブリクセンの『バベットの晩餐会』です。イサク・ディーネセンという名前は英語版ペンネームです。 女中バベットは富くじで当てた1万フランをはたいて、祝宴に海亀のスープやブ…

ガリレオ・ガリレイ『星界の報告』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 「近代科学の父」或いは「天文学の父」と呼ばれる天才、イタリアの物理学者で哲学者のガリレオ・ガリレイ。その人生に大きな影響を及ぼした『星界の報告』です。 1610年冬、ガリレオ(1564-1642)はみずか…

フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 F・スコット・フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』です。 ロストジェネレーションの盛衰を、公私共に歩んだ作家の代表作です。 豪奢な邸宅に住み、絢爛たる栄華に生きる謎の男ギャツビーの胸の中に…

ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 ミハイル・ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』です。近代ロシア文学の「奇書」とされる作品です。 春のモスクワに降り立つ悪魔、灼熱のゴルゴダと名無しの巨匠。首は転がり、黒猫はしゃべり、ルーブル札が…

ヘルマン・ヘッセ『車輪の下』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 ヘルマン・ヘッセ『車輪の下』です。手元にある「旺文社 岩淵達治訳」が、名訳です。とても実直で原文の美しさが感じられます。現在は、旺文社自体が「旺文社文庫」を廃刊してしまい古書での入手しかできな…

ウラジーミル・ナボコフ『ロリータ』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・ナボコフの『ロリータ』です。アメリカへ亡命したロシアの作家であるナボコフの代表作。大変有名な古典作品ですが、出版までは苦難の道でした。 「ロリータ、我が命の光…

チェーホフ『かもめ・ワーニャ伯父さん』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 アントン・チェーホフ『かもめ』『ワーニャ伯父さん』です。チェーホフ四大劇に数えられるニ作品。戯曲です。 恋と名声にあこがれる女優志望の娘ニーナに、芸術の革新を夢見る若手劇作家と、中年の流行作家…

テネシー・ウィリアムズ『ガラスの動物園』感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 テネシー・ウィリアムズ『ガラスの動物園』。戯曲です。1945年3月、第二次世界大戦の終焉間近にブロードウェイで上演されました。 不況時代のセント・ルイスの裏街を舞台に、生活に疲れ果てて、昔の夢を追…

イプセン『人形の家』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 ヘンリック・イプセン『人形の家』。戯曲です。 「あたしは、何よりもまず人間よ」ノルウェーの戯曲家イプセン(1828-1906)は、この愛と結婚についての物語のなかで、自分自身が何者なのかをまず確かめる…

プーシキン『スペードの女王/ベールキン物語』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 ロシアの国民的詩人アレクサンドル・プーシキンの『スペードの女王』と短篇5作をまとめた『ベールキン物語』です。 手元には旧装丁の赤帯がありますので、こちらの紹介文を記載します。 トランプの秘密に憑…

トーマス・マン『トニオ・クレーゲル/ヴェニスに死す』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちら。 トーマス・マン『トニオ・クレーゲル/ヴェニスに死す』です。『魔の山』で名を知られているドイツの小説家です。彼の初期中篇二作です。 精神と肉体、芸術と生活の相対立する二つの力の間を彷徨しつつ、そのど…

スタインベック『ハツカネズミと人間』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 ジョン・スタインベックはドイツ系移民の父とアイルランド系移民の母を持ちます。彼は、世界大恐慌時代のアメリカ社会を告発した『怒りの葡萄』を発表し、1940年にピューリッツァー賞を受賞しました。今回…

マルキ・ド・サド『閨房哲学』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 ドナチアン・アルフォンス・フランソワ・ド・サド『閨房哲学』。通称「サド公」の思想にフォーカスされた、対話体作品です。 快楽の法則の信奉者、遊び好きなサン・タンジェ夫人と、彼女に教えを受ける情熱…

ガルシア=マルケス『予告された殺人の記録』感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 ガブリエル・ガルシア=マルケス『予告された殺人の記録』です。コロンビアのジャーナリストであり、マジックリアリズム文学の先駆者です。1982年にノーベル文学賞を受賞しています。 町をあげての婚礼騒ぎ…

マキアヴェッリ『君主論』感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 ニッコロ・マキアヴェッリ『君主論』です。岩波文庫:白 3-1 分類としては「法律・政治」に該当します。 ルネサンス期イタリアの政治的混乱を辛くも生きたマキアヴェッリ(1469-1527)は外交軍事の実経験…

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