RIYO BOOKS

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主に本の感想文を書きます。海外文学が多めです。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『オンディーヌ』ジャン・ジロドゥ 感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 浅利慶太さんが劇団四季の運営を離れ「浅利演出事務所」として始動した初めの作品、現代フランス演劇を代表する劇作家ジャン・ジロドゥ(1882-1944)の『オンディーヌ』です。 舞台は遠い世の昔から神秘な…

『スローターハウス5』カート・ヴォネガット・ジュニア 感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 時の流れの呪縛から解き放たれたビリー・ピルグリムは、自分の生涯を未来から過去へと遡る、奇妙な時間旅行者になっていた。大富豪の娘との幸福な結婚生活を送り……異星人に誘拐されてトラルファマドール星…

『シルトの岸辺』ジュリアン・グラック 感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 著者最大の長篇かつ最も劇的な迫力に富む代表作。1951年度のゴンクール賞に選ばれたが、グラックは受賞を拒否、大きな話題を呼んだ。「この小説は、その最後の章まで、けっして火ぶたの切られない一つの海…

『ツァラトゥストラ』フリードリヒ・ニーチェ 感想

こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 無限にゆたかな生命の海にふかく見入って、意志の哲学を思索し、「永劫回帰」の戦慄に耐えて存在の実相に徹する人間像への希望をうたうニーチェ。近代の思想と文学に強烈な衝撃を与えた彼の、今日なお予言…

『遊女の対話』ルーキアーノス 感想

こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 遊女たちの手練手管や、うつつをぬかす男たち……。都会的な才人ルーキアーノス(120-195頃)は、今も昔も、どこにでもありそうな社会の裏がわを軽妙に描く。 シリアのサモサータで生まれ、アテーナイで活躍…

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